建築家が設計したホテル9選|黒川紀章・隈研吾・安藤忠雄の名建築を紹介

建物探訪

こんにちは!みなさんはホテルを選ぶとき、何を基準にしていますか?立地、料金、温泉……いろいろありますが、「建築家が設計した建物に泊まる」という選び方、実はとても楽しいんです。

もともと建築が好きで、旅先でのホテル選びにも「誰が設計したか」を気にするようになりました。鹿児島旅行のとき、黒川紀章氏の設計だと知って選んだホテル京セラに実際に泊まり、エントランスをくぐった瞬間に広がる圧倒的な大アトリウムの空間に「やっぱりすごい……!」と感動したのが忘れられません。

この記事では、実際に泊まったホテル京セラのレポートを軸に、九州・西日本エリアで「次に泊まってみたい!」と思っている建築家設計のホテルをまとめてご紹介します。

なぜ建築家が設計したホテルが面白いのか

建築が好きだと、旅先でついつい建物に目が行きますよね。美術館・駅・教会……どこにいっても「これ誰が設計したんだろう」と気になってしまいます。

そんな建築好きにとって「建築家が設計したホテルに泊まる」は最高の旅の楽しみ方だと思っています。美術館は外から眺めて終わりになりがちですが、ホテルなら一晩中その空間の中に身を置けます。廊下の光の入り方、ロビーの天井の高さ、素材の肌触り……昼と夜で表情が変わる空間を、宿泊者だけが体験できるのが建築家ホテルの醍醐味です。

建築ファンはもちろん、「旅にもう一つ楽しみを加えたい」という方にもぜひおすすめしたいホテルの選び方です。


【実際に泊まりました】ホテル京セラ(鹿児島・霧島)|黒川紀章

黒川紀章氏の設計だと知って宿泊先に選んだ、実際に泊まったホテルです。

設計:黒川紀章(1934〜2007)

黒川紀章氏は「メタボリズム」という建築思想を提唱した日本を代表する建築家で、中銀カプセルタワービル(東京)や国立新美術館(東京)など数多くの名作を残しました。「共生の思想」をテーマに、伝統と現代、自然と人工の共生を追い求めた建築家です。

ホテル京セラの魅力

鹿児島空港から車で約18分、霧島市隼人町に位置するホテル京セラは、1995年に本館が開業した黒川紀章氏設計の名建築です。

エントランスをくぐって最初に目に入るのが、ガラスのカーテンウォールに覆われた圧倒的な大アトリウム。吹き抜けの巨大空間が広がり、「これがホテルのロビー?」と思うほどのスケール感に圧倒されます。楕円形の本館と、四角いアネックス(別館)が連絡通路でつながれた構成も、黒川建築らしい独特のデザインです。

北に霧島連山、南に桜島という雄大なロケーションの中に立つ建物は、遠くから見ると周囲の風景に溶け込みながらも確かな存在感を放っています。

温泉大浴場・室内プール・ジム・スパ・複数のレストランと施設も充実しており、建築の面白さと快適な滞在を両立している点もポイントです。

基本情報
住所:鹿児島県霧島市隼人町見次1409-1
アクセス:鹿児島空港からバス・タクシーで約18分、JR日豊本線「隼人駅」からタクシーで約5分
チェックイン/アウト:15:00 / 11:00
駐車場:無料300台

🏨 ホテル京セラ(実際に泊まった)予約

黒川紀章設計の大アトリウムと霧島の天然温泉を体験するなら、早めの予約がおすすめです。


ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート(長崎)|隈研吾

設計:隈研吾(1954〜)

木・竹・和紙・瓦など日本古来の素材を積極的に使い「和の大家」とも称される、現在の日本建築界を代表する建築家。新国立競技場の設計者として広く知られ、世界各地に作品を持ちます。

長崎駅から車で約10分、稲佐山の中腹に建つガーデンテラス長崎は、隈研吾氏が設計した長崎を代表するリゾートホテルです。異なる大きさの箱を重ね合わせたような個性的な外観が目を引き、外壁に杉の木を多く使用することで周囲の緑と見事に調和しています。全室テラス付きで、長崎の港と市街地を一望する夜景は日本三大夜景のひとつとしても有名。長崎観光の拠点としても最高のロケーションです。

基本情報
住所:長崎県長崎市秋月町2-3
アクセス:長崎駅から車で約10分
チェックイン/アウト:15:00 / 11:00

🏨 ガーデンテラス長崎(泊まってみたい)予約

隈研吾設計の空間から長崎の夜景を眺める。特別な長崎旅行にぜひ。


オリーブベイホテル(長崎県西海市)|隈研吾

同じく隈研吾氏の設計による、長崎県西海市大島にある全室ベイビューのリゾートホテルです。

大島大橋を渡った先の小さな島に立つこのホテルは、穏やかな紺碧の海と自然に包まれた立地が魅力。大きな額縁を思わせるエントランスから望む小湾の景色が「借景」となるよう設計されており、隈建築らしい自然との対話が随所に感じられます。

長崎の観光と組み合わせながら、少し足を伸ばして立ち寄るプランも面白そうです。

基本情報
住所:長崎県西海市大島町1584
アクセス:大島大橋から車で約5分
チェックイン/アウト:15:00 / 11:00

🏨 オリーブベイホテル(泊まってみたい)予約

長崎・西海の静かな島で、隈研吾設計の全室ベイビューを満喫。


雲の上のホテル(高知・梼原)|隈研吾

隈研吾氏と木造建築の「運命的な出会いの地」として建築ファンの間で「聖地」と呼ばれる、高知県梼原(ゆすはら)町のホテルです。

ただし、現在は建て替え工事中で宿泊不可です。1994年に建てられた白い屋根が印象的な本館は老朽化のため2021年10月に営業を終了し、そのまま解体されました。新施設も引き続き隈研吾建築都市設計事務所が設計を担当しており、2027年7月のオープンを予定しています(資材高騰などの影響で計画は縮小・変更されており、日程は変更になる可能性もあります)。

現在宿泊できるのは、車で数分の場所にある別館「マルシェ・ユスハラ」のみです。茅葺き屋根をイメージした外観が特徴的で、こちらも隈研吾氏の設計。同じ梼原町内には梼原町総合庁舎・町立図書館・雲の上の温泉など隈建築が集中しており、「隈研吾建築の聖地巡礼」として散策するだけでも十分に楽しめます。

新しいホテルの完成が今から楽しみな場所のひとつです。オープンしたらぜひ泊まりに行きたいと思っています。

基本情報(マルシェ・ユスハラ)
住所:高知県高岡郡梼原町太郎川3799-3
アクセス:高知市内から車で約2時間
※本館は現在建て替え工事中・新館は2027年7月オープン予定(変更の可能性あり)
※最新情報は公式サイトをご確認ください
公式サイト:https://www.kumonouegroup.com/

🏨 マルシェ・ユスハラ(現在唯一泊まれる隈建築)予約

現在、梼原で隈建築に泊まれる唯一の宿。新本館オープン前に押さえておきたい。

道後舘(愛媛・道後温泉)|黒川紀章

ホテル京セラと同じ黒川紀章氏が設計した、道後温泉高台の旅館です。

コンクリート打ちっぱなしの現代的な外観でありながら、館内は江戸期の蔵屋敷をモチーフにした和の空間で、吹き抜けに設けられた滝や赤い小橋など、日本の美意識が随所に散りばめられています。「共生」をテーマにした黒川建築らしく、現代と伝統が絶妙に共存した空間です。

道後温泉本館のすぐそばという立地も最高で、温泉街散策と合わせた旅行計画が組みやすいのも魅力です。

基本情報
住所:愛媛県松山市道後多幸町7-26
アクセス:伊予鉄道「道後温泉駅」から徒歩約3分
チェックイン/アウト:15:00 / 11:00

🏨 道後舘(泊まってみたい)予約

黒川紀章設計の和モダン空間と道後温泉を同時に楽しめる、建築ファンの特等席。


グランドニッコー淡路(兵庫・淡路島)|安藤忠雄

設計:安藤忠雄(1941〜)

プロボクサーから独学で建築家になったという異色の経歴を持ち、コンクリート打ちっぱなしの建築で世界的に知られる巨匠。光の教会・地中美術館などが代表作です。

淡路島の自然の中に安藤忠雄氏が手がけた複合リゾート施設「淡路夢舞台」の中心に位置するのがグランドニッコー淡路です。100個の花壇が階段状に並ぶ「百段苑」、円形の空を見上げる「円形フォーラム」など、ホテル周辺の安藤建築を散策しながら楽しめます。ホテル2階にある「海の教会」も見逃せません。全室オーシャンビューで、海に向かって開けた開放的な空間は安藤建築らしいダイナミズムに満ちています。

基本情報
住所:兵庫県淡路市夢舞台2番地
アクセス:神戸淡路鳴門自動車道「淡路IC」から約5分
チェックイン/アウト:15:00 / 11:00

🏨 グランドニッコー淡路(泊まってみたい)予約

安藤忠雄の「淡路夢舞台」に泊まる。百段苑・海の教会…散策だけで一日使えます。


ホテル イル・パラッツォ(福岡・警固)|アルド・ロッシ

実は福岡にも、世界的建築家が設計したホテルがあります。中央区警固に建つホテル イル・パラッツォです。宿泊はまだできていないのですが、2025年12月にディナービュッフェで訪れました。

設計:アルド・ロッシ(1931〜1997)

イタリアの建築家で、1990年に建築界のノーベル賞とも呼ばれる「プリツカー賞」を受賞した20世紀を代表する巨匠。古典的なモチーフを現代的に解釈した「新合理主義」の建築で知られます。

実際に訪れた感想

2025年12月18日、ディナービュッフェのために訪れました。

まず入口に近づいた瞬間から、深みのあるグリーンの筒状の外観がひときわ目を引きます。「これが福岡にあったのか」と改めて驚かされる存在感です。ロビーに入ると、高さ42mにも及ぶ吹き抜け空間が広がり、その中に細長いピラミッドが吊り下げられた光景はまさに異空間。日本の建築家にはない感性から生まれたこの空間を、福岡という地で体験できるのが唯一無二の魅力だと感じました。

ディナービュッフェの料理も満足のいく内容で、食事をしながらこの建築空間に浸れるというのが贅沢な体験でした。次は泊まってみたいホテルのひとつです。

基本情報
住所:福岡県福岡市中央区警固2-13-1
アクセス:地下鉄七隈線「薬院大通駅」から徒歩約5分
チェックイン/アウト:14:00 / 11:00

🏨 ホテル イル・パラッツォ(ディナービュッフェ訪問済み)予約

アルド・ロッシの異空間を、まずは食事から体験してみては。宿泊もいつかしてみたい。

まとめ:建築家ホテルの選び方

建築家が設計したホテルを選ぶポイントをまとめると、こうなります。

設計者で選ぶ:好きな建築家がいれば、その人の作品に泊まるだけでも旅のモチベーションになります。黒川紀章・隈研吾・安藤忠雄は日本各地に作品を持つので、旅のルートに組み込みやすいです。

旅先の目的地と組み合わせる:建築家ホテルは観光地や温泉地に位置するものが多く、周辺観光との相性も抜群。温泉好きなら道後舘、長崎観光ならガーデンテラス長崎、というように選べます。

外観だけでなく内部空間も楽しむ:建築家の真骨頂は内部空間にあります。ロビーの天井の高さ、光の入り方、素材の肌触りまで意識して歩くと、普通の旅行では気づかない体験が積み重なります。

旅の目的がひとつ増えるだけで、こんなにも旅の面白さが変わってくるのが、建築家ホテルの魅力だと思います。私自身、ホテル京セラの体験以来、旅先でのホテル選びに「建築」という軸が加わりました。ぜひ次の旅の参考にしてみてください!


旅行の予約はこちら

🏨 建築家が設計したホテル予約

この記事で紹介したホテルの宿泊予約はこちらから。気になるホテルが見つかったら、まず空室状況だけでも確認してみてください。


あわせて読みたい

コメント